とある某有名ホテルのワインバーで、私は1人で飲んでいた。
なんて艶かしいワインなんだろう・・・?
すっかりえっちな気分に・・・なってしまっていた。
視線を感じる・・・?
向こうでこれまた1人で飲んでる男性だ。
一瞬目が合った。
私はどんな目をしていたのだろう・・・?
どんな表情を・・・?
ここはいつも飲んでいる店ではない。
知り合いもいない。
ちょっとドキドキしていたら・・・彼が近づいてきた・・・!
「お1人ですか?」
「・・・は・・い・・」
警戒をしつつもこたえてしまった。
「よかったら・・・」
お決まりの文句。
彼はなにか軽いものを飲んでいたようだ。
なぜだかそんなに嫌な気がしない人だった。
軽い会話、きれいな指、仕草・・・。
少しの時間の間に魅了されそうになっていた。
いけない、と思い「私、そろそろ・・・」と言い出す。
「そうですか、では僕も・・・。よかったらご馳走させてください」
「いえ、それは・・・とんでもない・・・」
でも、ちょっとラッキーと思い結局ご馳走になる。
店を出て・・・エレベーターに乗る。
「僕は宿泊してるので・・・」
「そうでしたか。今日はすっかりご馳走になってしまってありがとうございました。またいつかお会いできたら・・・」
「・・・・・・そうですね(ニッコリ)では、この階なので・・・」
「では・・・」
そして、ドアが閉まろうとした・・・その時・・・!
彼が閉まりかけたドアをこじ開けて、私の手首をグッとつかんだ。
少し酔っている私はいとも簡単にエレベーターの外に出されてしまった。
そこは誰もいないエレベーターホール。
「帰したくない・・・」
彼はそう優しく言い終わると同時に私の唇を奪っていた。
「んっ・・・」
やはり魅了されていたのだろう。
私は抵抗すらしなかった、いや、望んでいたのだ・・・心の奥で。
足音が聞こえてきた・・・。
誰か来たのだ。
私達は何事もなかったかのように、彼の部屋へ歩いていった。
彼が鍵を開け、中に入る。
その瞬間・・・激しいキス・・・さっきとはまるで違う。
私も応える。
そのうち、彼は私の着ている黒いワンピースをたくし上げてきた。
優しく、そして力強く、尻を触る。
そしていつの間にかワンピースは脱がされていた。
靴と下着だけの格好。
私も彼のスーツを脱がす。
硬くなってきていた。
ネクタイを外し、シャツのボタンを1つずつ開けていく。
均整のとれた、いい体つきだった。
シャツのボタンを開け終ると、彼は自らベルトを外した。
そしてすとんとズボンが落ちる。
その間はずっと動物のように、むさぼるように唇を求めあっていた。
どんどん硬くなる彼のもの・・・布1枚とおして伝わってくる。
そして彼が私の手をとり、自らの股間へ導いた。
「・・・ん、いい・・・?」
彼はこの上なく優しく言った。
弄ってほしいようだ。
私は焦らすように触りながら・・・でも、もう・・自分を抑えられない・・・!
邪魔なものを脱がせて・・・彼の大きくなったものがそこにそそり立っていた。
「すご・・・い・・」
思わず声を漏らしてしまった。
それを聞いた彼はクスッと笑っていた。
彼は一瞬たじろいだ私を見て、半ば無理矢理頭をつかんで引き寄せた。
もう、なにも考えられない。
貪るように、彼の肉棒をしゃぶっていた。
引き締まった腹筋の元にある彼のもの。
もう、夢中で舐めて、しゃぶって、扱いていた。
時折「んっ・・・」と声を殺して反応する。
まだ、部屋の入り口、姿見の前なのに。
彼は優しく私の髪を撫でまわし、耳、あご、首筋を愛撫していた。
そしておもむろに口から離されて、立たされた。
姿見に映る私達。
彼は私のカラダを姿見の方に向けた。
そして後ろから愛撫を始めた。
「キレイだ・・・」
ブラの肩ひもをずらし・・・外さないまま、胸をあらわにする。
外すよりもいやらしいカンジがする。
立っていた私の乳首をキュッと摘む。
思わず反応してしまう・・・。
「ぁん・・・」
そして手が徐々に下に。
もう濡れてきていた私の秘部に触れる。
「ん・・・もう・・・?」と、またクスリと笑っている。
パンティーをずらしながら、彼の熱いものがあたる。
入れないで焦らしている。
「んっ・・・・・・ぁん・・・」
我慢出来ずに声が漏れてしまう。
入れそうで入れない・・・彼はそれを愉しんでいるようだった。
「・・・・・・はぁ・・・ん・・・」
腰が勝手に動いてしまう。
すると急に彼は私を抱き上げて、部屋の奥へ進んで行った。
ドアを蹴り開けていくと、そこはベッドルーム。
スイートなのか、キングサイズのベッドだった。
私を乱暴にベッドに投げ、カラダについている僅かな衣類を剥ぎ取る。
上から覆い被さり、ちょっと怯えた私の表情を見て優しく微笑む。
「ごめん・・・ちょっと乱暴だったかな・・・?」
優しくキスをした・・・。
今までにないくらい優しく。
もう、夢見心地だった。
首筋、鎖骨、腰骨、ヒザ、足の指、太腿、足の付け根・・・。
すべてを愛撫してくれた。
もう充分だった。
濡れきった私の中に一気に押し入れた!
彼はなんの遠慮もなく私に入りこんできた。
一気に・・・そして・・・力強く、激しく。
私はそれを永い間待ち望んでいたかのように、感じていた・・・切なく。
この悦楽の時間が過ぎてしまったら・・・?
そう考えられずにはいられなかった・・・それが女という生き物だ。
しかし、それを超越するほどに激しかった。
何度となく波が押し寄せ・・・そして還していく。
・・・が、終わりは必ずやってくる。
もうダメと何度思ったか・・・。
でも彼はそこを見抜いているかのように。
今度は彼が果てる時だったのだろう。
「んっ・・・いい・・・?」
荒い息使いでもう限界の私に聞いてきた。
「んっ・・・もう・・・もう・・・はぁ・・・・・・ぁん!」
2人は同時に昇天した。
逝き果てた私達はしばらく息があがっていた。
彼は「大丈夫・・・?」と私に聞く。
「う・・・ん・・・」
もうすぐお別れなのかと思うと寂しかった。
「シャンパンでも飲む?」
そう言って彼はまた優しくキスをして、シャンパンを取りに行った。
「だめだ・・・帰したくなくなってしまった・・・」
彼は口移しでシャンパンを飲ませてくれた。
「でも・・・」
「帰ろうと思ってた?」
「・・・・・」
涙がこぼれた。
「・・・泣かないで・・・」
そしてまた・・・2人は悦楽の時を・・・再び。
彼が聞いた。
「どうして受け入れてくれたの・・・?」
「それはあのワインのせいかもしれないわ・・・・」
あの艶かしいワイン・・・。
クロ・ド・ヴージョ・・・。